【ウィスキー娘 美咲編11】マーライオンにてノーチャンス

 

「じゃあおいらは山崎で。」

山崎を注文する。

 

 

そしてお互いのグラスが来たところでまた乾杯。

 

 

一口飲むと美咲ちゃんは

「ちょっとトイレ行ってくるね。」

といって席を立った。

 

 

 

…今だ!

すかさずマスターに声をかける。

 

「あ、あの…これって高いんですか?」

我ながら情けない質問…(笑)

 

 

マスターはおいらが指さしたジョニーウォーカー青のボトルを見て、優しく笑った。

「1500円です。うちそこまで高いの置いてませんから安心してください。」

 

…よかったあ!

 

 

…しかしみっともない。(笑)

 

 

「たしかにオールドボトルとかだと1杯数千円のものもありますけど、そういう時は必ず確認を取りますから。」

ううう…マスター優しい。

 

今夜美咲ちゃんを抱くかマスターに抱かれるか迷っちゃうじゃない(笑)

 

 

 

美咲ちゃんが戻ってきた。

「ん、何の話してたの?」

まさかお酒の値段聞いてたなんて言えない。

 

とーきち「オールドボトルとかも置いてあるんだって。」

オールドボトルがなんなのかわからなかったけど。(笑)

 

 

それからしばらくしてお互い3杯目を飲みほした。

お店も徐々に混みだしてきた。

そろそろ次を考えないとなー…なんてぼんやり思っていた。

 

 

まあ、その前にトイレ…とその時。

おいらの体に異変がっ!(笑)

 

 

視界がぐるぐる回る。

やばい!マジ酔い…(笑)

トイレに向かう足が怪しい。

 

 

「ちょ、おじさん大丈夫?」

美咲ちゃんに心配される。

なんで同じ量飲んでこの子は酔ってないんだ?

 

 

「大丈夫。ちょっとヨッタダケ…」

微妙にろれつが回らない。

吐くほどではなさそうだけど。

 

 

おいらはなんとかトイレで用を済ませて席に戻った。

 

 

「吐いた?」

美咲ちゃんが心配そうに聞く。

 

 

席には新しい水。

多分美咲ちゃんが頼んでくれたっスな。

 

 

「あ、大丈夫。そこまでじゃない。水ありがと」

お礼を言って水を飲み干す。

こりゃあヤバイ。

ホテルに連れ込むどころじゃないぞ。

 

 

 

「そろそろ行こうか?」

とおいらが言うと美咲ちゃんも

「そうだね。吐かれても困るし。(笑)」

と同意してくれた。

 

 

「え、あたしも払うよ?高いのバカバカ飲んじゃったし。」

会計時においらが払おうとすると美咲ちゃんが慌てて財布を開く。

それを手で静止する。

 

 

「いいって(笑)かっこつけさせてよ。」

このセリフ、おいらの人生の中でも多分1位か2位のイケメンセリフっす。

…まあ、イケメンなのはセリフだけですが。

 

 

「え~…じゃあ。」

美咲ちゃんはしぶしぶ了承してくれた。

良い子や。

 

 

「……ありがと。」

照れくさそうに小さな声でお礼を言ってくれた。

やっぱ良い子や。

 

 

お会計を済ませ、外に出る。

そして駅まで歩く。

 

 

「ごめん…2軒目と思ったんだけど…」

おいらが謝ると、

「いやいや!無理だから!おじさん死ぬよ?(笑)」

と笑いながら突っ込み。

 

 

「そんなんじゃ悪さもできないでしょ。今日はおとなしく帰りなって。(笑)」

 

 

…ん?

今なんか聞こえたような。

 

 

それを確かめる気力もないおいら。

駅で美咲ちゃんと別れ、ホテルに帰ってそのまま倒れこんだ。

 

 

うー…お酒で立たなかったことは何回かあるけど、体が言うことを聞かなくなるまで飲んだのは久しぶりっす。

やっぱウイスキーは強いっすな…

 

 

こうしてかなり高いお会計を払ったにもかかわらずこの日は不発に終わったのでした。

 

 

…ちっくしょおおおおおおお!

(〇梅太夫風に)

 

 

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===== 続く =====

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